背が低い宰相(朝鮮時代の総理大臣)の話
朝鮮時代、ウァンビが天下泰平の宰相だといえば、チョンベクリ(清百吏:清吏−清廉な官吏)イ・ウェンイクは乱世の宰相と言えよう。彼はみすぼらしいチョガジブ(草家:わらぶきの家)で貧しい生活をしながら、いつもしもべ、庶民たちと一緒に暮らした。町では彼の背が低いため「背が低い宰相」と呼んだ。
ある日のこと、彼がヨンイジョン(朝鮮時代の議政府の最高官職)で勤めたとき、当時カンヘグンが大妃を追い出せようと計画を立てていた。それを強く拒否した彼は、ヨウジューというところに追い出されてしまった。彼はヨウジュ−のある郷里の家にとどまって、ござをつくりながら一日を過した。たとえ手際は上手ではないけれども、自分が念入れて作ったござを身近の近所の人や生活が大変な人にあげたりした。ある日、遠いところから古い友たちが尋ねてきて、彼がござを作っている姿を見て気の毒で聞いた。
「あなたを理解できる。それにしてもあなたがござを作る姿は本当にみにくいよ。心の平安がないと言ったら本を読むか、詩を作るか、それもいやだったら趣味で碁を打つか、将棋をやるか、どうして毎日なんの意味をないことをしながら時間を無駄にするの?」
友達が心配してくれた。でも、イ・ウェンイクはすっきりした笑い声でこう言った。
「違う。無意味なことではない。私はござを作りながら世間を学んでいる。ござを一つ一つ作るとすべての雑念が無くなり、このござに座って喜ぶ人を考えると私もうれしくなるよ。しかも、私が努力した分の結果がでるからこれよりうれしいことがどこにあるというのか。
」
その後、インゾがカンベグンを追い出し、王になった。インゾは王になって最初にイ・ウェンイクをウイジョン(右イジョン)任命された。イ ウェンイクは新しい国王に愛されヨウイジョンを5回も務めた宰相の中の宰相であった。
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